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サンタクロースは二人いた!「おおきいサンタとちいさいサンタ」で効率よくプレゼント配布?

クリスマス絵本
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作画: 谷口 智則
出版社: 文溪堂
発行日:2015年11月
対象年齢:3歳~

佳い作品は読み手の年齢を選ばず、何回も読み返したくなります。

「おおきいサンタとちいさいサンタ」は、対象年齢3歳とありますが、大人も楽しめる絵本です。

大は小を兼ねるし、小にしかできないこともあります。そしてサンタクロースのプレゼントが欲しいのは、何も人間に限ったことではありません。

ネズミだってゾウだって心待ちにしているのです。マッコウクジラだって、ひょっとしたらお月さまも欲しがっているかもしれません。

そんな意外な観点から描かれた「おおきいサンタとちいさいサンタ」

谷口智則の愛嬌のある男性的なサンタクロースが大胆な構図で描かれた魅力的な一冊、ご紹介します。

「おおきいサンタとちいさいサンタ」の大まかなあらすじ

お隣同士なのに一度も話したことがない大きいサンタと小さいサンタ。丘の上にポツネンとそれぞれの家が建ち、お互いの領域を犯さないよう柵がしてあります。話さない理由が柵のせいなのかどうかわかりませんが、あまりに体のサイズが違い過ぎるのでライフスタイルが異なり、会う機会がないのかも知れません。そんな二人のたった一つの共通項はクリスマスの夜のプレゼント配布。

大きいサンタは大きい町へ、小さいサンタは小さな町へプレゼントを配りに出掛けます。

ここで、大きい町にはどんな人が住んでいて、小さい町では、どんな風にして暮らしているのだろう……と想像してしまいます。

 

プレゼントを配り終わった2人がそれぞれの家に戻ると、1通ずつ、手紙が届いていました。

手紙は、大きい町に住む小さい生き物からと、小さい町に住む大きな生き物からでした。

 

これぞ多様性の共生社会! 

大きいサンタにしかできないこともあれば、小さいサンタだからこそできることがあります。

大きな町にも小さな町にも、さまざまなサイズの生き物が生きているのです。

 

詳しくは、最寄りの書店もしくは下欄からの購入もご検討ください。

読み聞かせはもちろん、1人でも何度でも楽しめる絵本です。

おおきいサンタとちいさいサンタ [ 谷口智則 ]

隣人との距離はひょんなきっかけで縮まる

ひょんなきっかけから隣人との距離が縮まることはよくあります。逆も然りです。たとえば庭の木の実、そして落葉。木の実はお裾分けとかできますが、伸びすぎた枝や落葉がトラブルの原因となる話はよく聞きます。近すぎるのは難しいからある程度のルールが必要でしょう。しかし、ルールに縛られると、何のために隣に住んでいるのかも分からなくなります。同年代で同程度の経済力があり、お互いそれなりに健康ならそれで済むかも知れませんが、どちらかが高齢であったり、やむを得ない事情を抱えているケースもあります。そんな時、見て見ぬふりができるのでしょうか?

緊急時に頼りになるのは、やはり「ご近所さん」です。

「向こう三軒両隣り」と「困ったときはお互い様」

「向こう三軒両隣」とは、お向かいの3軒と両隣の2軒を合わせた5軒のことです。

最近では聞かれなくなりましたが、引っ越ししたときの挨拶の目安になっています。

「困った時はお互い様」とは、困っている人を見かけたら助けることが当然なので「助けられたからって気にしないで!」と、相手を気遣うときに使う言葉です。

どちらも素敵な言葉です。日本人だけなのかと思っていたのですが「おおきいサンタとちいさいサンタ」に見られるように、どうやら世界共通の人間的な(サンタさんは人間?)な性質のようです。

ちなみに、この「おおきいサンタとちいさいサンタ」が仲良くなったことをきっかけとして「100にんのサンタクロース」の村ができあがります。

すてきなお話は、まだまだ続くのです!

作者紹介/谷口智則

谷口 智則(たにぐち とものり)

1978年大阪府生まれ 金沢美術工芸大学日本画専攻卒業(在学中にボローニャ国際絵本原画展を見たことから、独学で絵本作りを始める)

谷口智則の本

 


だれかのプレゼント [ 谷口智則 ]


サルくんとバナナのゆうえんち [ 谷口智則 ]

 

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