【公務員投資2026】気を付けよう!公務員・自衛官が投資・副業で失敗した事例紹介

公務員投資

公務員が投資や副業に興味を持つ背景には、将来の安定への期待だけでなく、現職での閉塞感やスキルの習得など多様な理由があります。しかし、ルールやリスクを誤解したまま手を出し、取り返しのつかない失敗を招く事例も少なくありません。本記事では、実際に起きた失敗事例10選を軸に、なぜ公務員が副業に走るのか、そして定年まで見据えた賢明な資産運用はどうあるべきかを詳しく解説します。

公務員が投資・副業で失敗した事例10選

公務員の不祥事として報道される事例は、単なる金銭的損失に留まらず、懲戒処分や依願退職といったキャリアの破滅に直結するものが目立ちます。

事例番号カテゴリ内容の概要処分の例・結果
1職務専念義務違反勤務時間中に職務用PCやスマホで約1,500回の株取引停職1ヶ月(依願退職)
2職務専念義務違反キャリア職員が勤務中に約3,900回の株取引。知人から借金も停職1ヶ月(辞職意向)
3信用失墜行為勤務時間中に繰り返し株価を閲覧し、業務を疎かにした減給処分
4法律違反(刑事罰)経済産業省職員による未公開情報を利用したインサイダー取引懲役・罰金・課徴金
5SNS・投資詐欺SNSで知り合った人物から暗号資産投資に誘われ、約6,140万円の被害巨額の私的資産喪失
6著名人なりすまし詐欺著名人を装うSNS広告から投資グループに誘われ、約5,258万円を詐取老後資金等の喪失
7不動産投資(無許可)5棟10室・500万円の基準を超えても承認申請を怠り経営減給処分
8住宅ローン不正利用住宅ローンで投資物件を購入。契約違反で全額返済を求められ破産自己破産(免責不許可)
9利害関係者等からの借金投資の損失を埋めるため、同僚や工事業者から多額の借金停職・依願退職
10無許可の営利活動ネットオークション・転売で9年間に1,900万円の利益を上げた減給10分の1(6ヶ月)

1~4. 職務中の投資とインサイダー取引

最も多い失敗の一つが、勤務時間中の取引です。50代の統括国税調査官は、法人税担当という管理職でありながら、多い年で約1,500回の取引を繰り返し、停職処分を受けました。また、警察庁のキャリア職員が職務用PCで約3,900回もの取引を行っていた事例では、損失を埋めるために知人から約800万円の借金をしていたことも発覚しています。これらは「職務専念義務(国家公務員法第101条、地方公務員法第35条)」に明白に違反する行為です。

さらに深刻なのがインサイダー取引です。経産省の官僚が職務上知った合併情報を元に株を買い付けた事例では、懲役1年6ヶ月(執行猶予3年)と1,000万円を超える課徴金が科されました。

5~6. 巧妙化するSNS投資詐欺

近年、公務員をターゲットとしたSNS型の投資詐欺が急増しています。40代の地方公務員が、証券会社を名乗る人物の嘘を信じ、現金だけでなく親族から預かった金の地金など、合わせて約7,380万円相当を騙し取られた事件は衝撃を与えました。また、著名人を騙った偽広告からLINEグループに誘導され、利益が出ているように見せかけられたアプリ画面を信じて5,000万円以上を失うケースも後を絶ちません。

7~10. 不動産投資と借金トラブル

不動産投資は公務員に認められやすい一方で、ルールを逸脱すると命取りになります。承認を得ずに「5棟10室・年収500万円」の規模を超えて経営していた職員が、住民からの通報等で発覚し処分される例があります 。 また、低金利の住宅ローンを投資物件に流用する「フラット35」等の不正利用は、発覚した瞬間に一括返済を求められ、多くの公務員が自己破産に追い込まれています。さらに、投資で膨らんだ赤字を埋めるために、受注業者や部下から借金を重ねることは、職務の公正性を疑わせる重大な服務規約違反となります。

なぜ公務員は副業や投資に手を出してしまうのか

安定の代名詞である公務員が、リスクを冒してまで副業や投資に向かうのには、構造的な理由があります。

  1. 本業以外の知見・スキルの習得
    アンケート調査によると、公務員が兼業を希望する理由の第1位は「本業では得られない知見やスキル、人脈を得たい(約54.7%)」です。組織が硬直的な場合、自己研鑽の場を外部に求める傾向があります。
  2. 将来への不安と生活費の補填
    「自分の時間を対価に変えたい(約39.5%)」という動機も強く、物価高や昇給幅の限界を感じ、資産形成を急ぐ心理が働いています。
  3. 「属性」の高さゆえの勧誘ターゲット
    公務員は解雇のリスクが低く、収入が安定しているため、金融機関からの「信用力」が極めて高いのが特徴です。不動産業者にとっては「高額融資を引き出しやすい優良顧客」であり、言葉巧みな勧誘によって、知識不足のまま不利な物件を契約させられる「カモ」にされやすいという側面があります。
  4. 真面目な性格と閉鎖性
    周囲に投資の相談ができる人が少なく、SNSなどで親身に接してくる詐欺師の言葉を鵜呑みにしてしまうといった、性格的な要因も指摘されています。

公務員の法的制約と服務規律

公務員が安全に資産運用を行うためには、まず以下の法律を理解しなければなりません。

  • 3つの原則
  1. 信用失墜行為の禁止: 公務員のイメージを損なう行為の禁止。
  2. 守秘義務: 職務上知り得た秘密を漏らさない。
  3. 職務専念の義務: 全身全霊を公務に捧げる。
  • 不動産投資の許可基準(人事院規則14-8等)
  • 独立家屋5棟未満、マンション・アパート10室未満、年間収入500万円未満。
  • 管理業務を完全に業者へ委託すること(本人が入居者対応等をしてはいけない)。
  • 禁止される副業
  • 接客を伴うアルバイト(免職の可能性あり)。
  • 営利目的の転売、動画配信での多額の広告収入。

定年までの賢明な資産運用法

失敗を避け、公務員の強みを最大限に活かした資産運用は、「守りながら育てる」スタンスが基本です。

1. 生活防衛資金の確保

まずは生活費の6ヶ月〜1年分を普通預金などの「すぐに引き出せる場所」に確保します。これがない状態で投資を始めると、暴落時にパニックになり、冷静な判断ができなくなります。

2. 税制優遇制度(NISA・iDeCo)の徹底活用

公務員にとって最強の武器は、安定した給与から「先取り」で積み立てることです。

  • 新NISA: 売却益が非課税になるため、全世界株式や米国株式のインデックスファンドをコツコツ積み立てます。短期売買は避け、15年〜20年の長期スパンで考えましょう。
  • iDeCo: 公務員の掛金上限は、2024年12月から月額20,000円に引き上げられました。掛金が全額所得控除になるため、節税効果を享受しながら老後資金を準備できます。

3. 「長期・積立・分散」の徹底

一攫千金を狙うFXや暗号資産、短期的な個別株売買は、本業への支障(スマホチェック等)を招きやすいため、公務員には向きません。

  • 長期: 利息が利息を生む「複利効果」を最大化します。
  • 分散: 国内外の株式、債券などに資産を分けることで、特定の市場ショックによるダメージを軽減します。
  • 積立(ドルコスト平均法): 毎月決まった額を買うことで、高い時には少なく、安い時には多く買い、平均購入単価を抑えます。

4. 退職金の運用計画

定年時に手にする数千万単位の退職金は、銀行から「最も狙われる資金」です。銀行が勧める高い手数料の投資信託を一括購入してはいけません。

  • 一度に全額をリスク資産に投入せず、数年に分けて時間分散すること。
  • 生活費として取り崩しながら運用し、資産寿命を延ばす計画を立てること。

5. 自己投資への配分

最も利回りが高い投資は「自分自身」への投資です。公務員としての専門性を磨くための書籍代や資格取得費用、健康を維持するための費用は、長期的にはキャリアの安定と医療費の削減という形で大きなリターンをもたらします。

まとめ

公務員が投資で失敗する主な原因は、「短期間で稼ごうとする焦り」と「職務規定への軽視」です。安定した給与と高い信用力という公務員特有の武器は、長期積立投資においてこそ最大の威力を発揮します。勤務時間中は公務に集中し、プライベートでは制度(NISA、iDeCo)を賢く使いこなしましょう。この「一見退屈に見える王道」を淡々と歩むことこそが、定年後の豊かな生活を手に入れるための最短ルートです。

投資話に「絶対」はありませんが、公務員法違反には「絶対」のペナルティが伴います。迷った際は必ず所属部署の人事担当や信頼できる中立的な専門家に相談し、自分のキャリアに傷をつけない選択をしてください。

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